僕が使うタロットデッキ達〜Vol.1 トートタロット

僕が使うタロットデッキ達〜Vol.1 トートタロット

基本的にタロットは非常にスピリチュアルな道具であり、連続で同じタロットデッキを使いすぎるとカードが疲れてくるように感じます。同じようにカードを並べているのに明らかに「おかしい・・・」と思う時がある・・・なので、僕は仕事用としてタロットデッキを何種類が揃えています。今回ご紹介するタロットはいきなりキワモノ・・・トートタロットです。

タロットデッキの異端!黒魔術系タロット

ちょっとでもタロットのことをご存知の方なら「いきなりこれかよ」という感じだと思います笑

いや〜、正直に言えばよくできてます。イギリスの世紀のオカルティスト、天才魔術師アレイスター・クロウリーがデザイン監修しただけあって、カードを展開するとなんというか・・・すっと引き込まれるようなものがあるんですよね。

絵柄的には・・・しょーじき、俺は怖い笑

なんというか・・・例えるならば・・・

(画像拝借元:日野日出志公式サイト

俺的にはこの世界ですわ・・・笑

ま〜一言で言えばちょっとグロい・・・日野日出志先生の方がちょっとだけ勝ってるかなwww

なんでもクローリーは、最初はこのデザインをタロット解説書の挿絵として発表したんですよね。

でも、なかなか実際にタロットカードとして出版するには至らず、彼の死後25年経ってようやくカードとしてリリースされています。

世の中に広く流布している説によると、女流画家のフリーダ・ハリスがクロウリーの邪悪なカリスマ性に魅せられ、クロウリーに全てを捧げて書き上げた黒魔術芸術の傑作とのことですが・・・

実際のところ、このタロットの制作を強硬に主張したのはハリスであり、クロウリーは当初はこのタロット制作にあまり乗り気ではなかったようです。

でも、クロウリーはハリスの熱意に押され、結局共同でタロットのデッサンに取り組むことになります。

このタロットを完成させるために、クロウリーに授業料を払ってまで「魔術を教えて欲しい」と頼み込んだハリス・・・最終的に完成するまでには5年という月日を要しています。

クロウリー自身は解説書である「トートの書」がなければ、このタロットの真価を十分に発揮させることはできないと思っていたようで、このタロットとトートの書を自分の最高傑作であると称しています。

使っていると、なんというか・・・「鋭い」感じなんですよね。

特に感情描写が鋭い・・・かなり敏感に人間の感情を描写する・・・そんな感じです。

このトートタロットに対して、やはりオーソドックスでタロットの人気を二分するタロットデッキとして・・・

ウェイト版がありますよね。

ウェイト版の方がどちらかというと、結果の出方が柔らかい感じなんですよ。あまり細かい、微細なものに反応しないという感じで・・・鑑定を通してストーリを安定して叩き出してくる感じです。

あまり小さな変動に左右されないので、全般的なストーリーは出しやすいし、僕的には未来予測が出しやすいのはこのウェイト版かな・・・と思えます。

やはり万能。車で言えばトヨタの車みたいな感じで、普及するのは頷けます。

それに対してトートはやはりセンシティブ・・・結構微細な感情を引き出してくる印象で、「え〜、ここまで考えているのかな・・・?」というところまで出してくるような感じです。

だから以前は恋愛のご相談で、両者の気持ち的な要素を鑑定したい時、このトートタロットを使っていました。

感情的な推移やつながりがす〜っと出る感じで、その辺りが読みやすく、掴みとりやすかったのも使っていた理由です。

ウェイト版のタロットとは違って正位置と逆位置を区別したりせず、周囲のカードの出方を考えて解釈していきますが、そのあたりも周りのカードとの繋がりに着目し、占いやすくしている理由かもしれません。

僕の意見としては非常に良くできたタロットですが、乗り手を選ぶスポーツカーのような感じです。

鑑定の精度が鋭いのはいいのですが、使っていると偏頭痛がする時があり、僕の体調面でも万全を求める・・・下手な姿勢で鑑定してみるとカードの飲み込まれてしまうような感じなのです。

カードの絵や象徴が僕を掴んでしまっているらしいのです。感情に敏感なタロットである・・・ということは、人間の思念に対してかなり親和性があるということ・・・僕がカードの中に引きずり込まれているようです。

カードが使い手を選ぶような・・・それだけまるで生き物のような良くできたタロットなんですよね・・・

ネット上では「怖くはないです」などと書かれているので、遊びで使うだけならば大丈夫なのかな・・・?と思うのですが、霊感が強い人は慎重に・・・本当にタロットを信頼して、真摯な態度でカードに向き合う・・・そんな心得が必要だと思います。

僕個人の感触としては、一番「生きている」感が強いタロットであり、非常に高い精度を叩き出す分、下手な姿勢で臨めば扱う側を飲み込んでしまうような・・・そんなタロットです。

そんな妖しい魅力がある・・・不思議なタロットであり、このようなデッキを生み出したクローリはやはり天性の魔術師であり、素晴らしいと思えるのです。