My Favorite Movie 〜パーフェクト・ワールド〜

My Favorite Movie 〜パーフェクト・ワールド〜

どんな世界が自分にとって「完璧」なのか・・・それはその人自身にしかわからない・・・

 

あなたの価値観はあなただけの指針にして・・・

1993年の映画、「パーフェクト・ワールド」・・・

好きな映画なのですが・・・ちょっと複雑な心境が入る映画の一つです。

この映画の主役であるケビン・コスナー・・・昔から好きな俳優さんの一人です。

この映画の中では刑務所から脱獄した犯罪者ブッチを演じています。

ブッチは逃走中に民家に押し入り、そこで8歳の少年、フィリップを人質にしてさらに逃亡します。

本来ならば、信頼関係などできそうもないブッチとフィリップなのですが・・・

なぜかフィリップはブッチに対して、自分の父親に対する感情を抱いてしまうのです。

そして、二人の間には奇妙な連帯感ができてしまいます。

フィリップは「エホバの証人」の信者である家庭で育てられ、厳格な母親はフィリップが友達のパーティーに行くことも、ハロウィンの仮装をすることも許しませんでした。

ブッチは逃走するためにフィリップに新しく服を買ったのですが、それがハロウィンを連想させるような服。

フィリップにとっては、そんなブッチが自分のやりたいことを叶えてくれる父親のように見えたのです。

一方のブッチは、少年時代に自動車泥棒の罪で4年間、少年院に収容されていました。

一般的に考えればあまり歓迎できない「4年間の少年院生活」ですが、これはその時に担当した保安官による配慮でした。

ブッチの父親は子供に対して暴力的な虐待をする危険な男であり、むしろ少年時代のブッチにとっては少年院にいる方が安全だったのです。

最近、とみに涙腺が緩くなってきたSea-youですが・・・笑

この映画の最後も泣きます・・・こんなに切ない終わり方はない・・・

でも、そこには確かに教えてくれるものがある・・・

イーストウッドはこういう映画の作り方が本当にうまいですよね。

この映画を見ると・・・「血縁関係ってなんなの?」といつも思います。

血が繋がっているから、自分の価値観を押し付ける理由になるわけではない。

自分の価値観は、むしろ自分の中で大切にしておくべきもの・・・

無理に人に押し付けるその奥には、むしろその人の弱さがあります。

なんでも「無理やり」ってやっぱりダメなんです。